難民問題への古くて新しいアプローチ(2)

長らくお待たせしました。

実はブログの立ち上げ後すぐに体裁上の問題が見つかったことと、いわゆるこの業界の繁忙期だったことが重なって、すっかりご無沙汰してしまいました。

改めまして、前回の続きと参りたいと思います。


「難民」の起源

難民という呼称は、16世紀後半の「ユグノー戦争」をきっかけにフランスから国外に逃亡したプロテスタントに対して初めて使われました。しかし、それ以前にも、宗教的、または政治的な理由で国外追放された人々は存在しました。人権の概念が十分に尊重されていなかった時代には、追放された人々を救おうとする慈善団体はあったとしてもごくわずかでした。


難民「支援」の起源

しかし、難民の救済や支援は実際に遥か昔から行われました。なぜか、というと、それは、難民を敵国の情報源として利用できたからです。また、追放した国を政治的に非難することにもつながりました。近代以降、国家が国際社会における信用を気にかけるようになって以降、後者の側面に焦点が当たるようになりました。


20世紀初頭の難民支援

20世紀の初頭にソビエト革命が起こったことがきっかけでロシア人の難民が発生しました。近代における難民としてはユダヤ人が想起されがちですが、実はロシア人の方が早かったと言えるでしょう。しかし、比較的裕福な人が難民となったため、ロシア皇帝の親族や重鎮などに加え、富裕層であったユダヤ人の一部も標的とされました。ともあれ、こうした人々に対して、初めて国際協力という形での難民支援の必要性が喚起されるようになりまhした。

しかし、それが実際に実現したのは、1946年に成立した国際難民機関(International Refugee Organization)の成立をもってでした。この背景には、ひとつには、米国の力が大きく働いたということ、そしてもうひとつは、米国がソビエト連邦を国際社会において非難するという外交上の目的がありました。つまり、米国は、ソ連は住民に対して政治的迫害を行っている!と国際的な悪い評価を与えることによって、共産主義の影響力を弱めようとしたのです。


次回(3)に続きます(これからはもう少し早く更新できるよう頑張ります!)




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